賢徳先生 コラム

何気ない日常が修行のチャンス

歯をみがく、顔を洗う、お風呂に入る、トイレを使う。

そんな何気ない日常の行為一つ一つを、私たちは普段の生活で、大事に丁寧にと心がけることが出来ているでしょうか？

一滴の水にも仏さまが宿ると考え、その水を大切に出来る自分を育むこと。
誰に見られているわけでもないトイレの中でも、慎重に丁寧に「命の営み」としてそれを行うこと。
理想や目標を高く持ち、それに向かって努力していくことも大切ですが、まずは足元の生活を丁寧に見直すこと。

その大切さを禅は示すのです。

行亦禅坐亦禅 語黙動静体安然
（ゆくもまたぜんすわるもまたぜん　ごもくどうじょうに たいはあんねんたり）

坐禅をしたり写経をしている時だけが禅ではない。人と話しているときも、黙っているときも、動いているときも、休んでいるときも、日常のすべてが禅であると自覚すれば、心身ともに落ち着いた境地に至る

投稿日：2023/10/15

上手くいかなくてもいい

うまくいかなかった人ほど大器になる

あれをやっても、うまくいかなかった。これをやっても、うまくいかなかった。でも立ち直って、どうやら生きている人は、まことに、謙虎で味があって、よい。
大学受験から、就職まで、一本筋に光輝いた道を歩いてきた人は、胸を張って威張る人ばかり…。いい出したら止まらず、我見(がけん)ばかり通して、孤立する人が、多い。
もちろん、すべてではない。
　人生、若いうちから、あまりうまくいかない方がいい。大器の人の人生は、例外なく、うまくいかなかったことの連続である。

「曲成」
この熟語は、固有の禅語ではなく「周易」の繋辞にある。が、曲成の生き方は、禅の宗旨とぴったり一緒なので禅宗でよく使われる。

「曲成」の意味は、成功への最短の一直線の道ではない。うまくいったり、うまくいかなかったり、川の流れのようにくねくね曲がりながら、生きていくほうがいい
実にのびのびした教えだ

投稿日：2019/06/12

見返り

無功徳

「ものをやる人」と「ものをもらう人」では、どちらの人が、人間関係で苦しむだろうか。うっかりすると、「ものをもらう人」の方が、人間関係でチマチマ悩むことが多いと思ってしまうが、とんでもない。いいものをよくくれる友達がいると、実に気持ちがよい。
しかし、「ものをやった人」は、どうしても「あんなにいいものをやったのにろくにありがとうもいわない」とか「たまにはお返しをもってこい」とか「やったものをもっとうまく使ってほしい」
とか

「ものをやった」のに。
この「のに」があると、
ちょっとしたことで、相手の態度が不満になる。

「無功徳」。これはダルマ大師の禅語である。たとえ、友だちにいいことをしたり、いいものをあげても、あれもした、これもしたと、恩に着せたり、鼻にかけたり、お礼をいわれたりしようとしない。
まず、人にものをあげる余裕のあることに感謝せよ

人に親切にしてもご利益は求めないようにしましょう

投稿日：2019/05/31

出会い

こんにちは
賢徳と申します

お客さまよりこんなご相談をよくいただきます

気がついたら３0代後半
恋人が欲しいのにチャンスがない
もう若くないから望みが薄い

はたしてそうでしょうか？

まず「30代後半」ということでもう若くないと思ってしまってるようですがそうでしょうか

恋愛に限らず何かをしようとするとき年齢は関係ありません。むしろ、年齢を重ねた方が見えるものが多く良い恋ができるのです

どこか出し惜しみしてて「もらうこと」ばかりに関心がないでしょうか
お金や時間、人と会うエネルギーなど、出し惜しみしていると何も起きません
人に出会っていく中から様々な学びがあります。自分を鏡として映してくれる他者と出会うことで自分が育っていくのです

「固定観念」という言葉がありますね。この「観念」は仏教用語で自分の考えを「こうだ！」と固めてしまう意味です。周囲のすべてを「こうに違いない」と決めつけていませんか？
「もう若くないのでチャンスが少ないに違いない」
「出会いの場に行っても楽しくないに違いない」
こう思い込むことで範囲を狭めているのかもしれません。
まずは先入観を持つ前に歩いてみましょう。環境に縁が無いのではありません。自分の視野を広げようとしないだけではないでしょうか

たとえ、同性同士の会合でもどこで縁をいただくかわかりません。会話から何かが必ず生まれます。人との会話から何かを学びましょう。そして社会に関わりながら自分でできることをしていきましょう

みなさまに良い出会いがあることを応援しています

投稿日：2019/05/24