mimi先生 コラム

タロットカード・4 皇帝に思うこと

「二種類の人間がいる。
やりたいことをやっちゃう人間と
やらない人。
やりたいことをやってきたこの人生
おかげで痛い目にもいっぱい遭ってきた。
散々恥もかいてきた。
誰かの言う事素直に聴いてりゃ今よりずっと楽だったかもしれない。
でもね、これだけは言える。
やりたいことをやっちゃう人生の方が
間違いなく面白い。
オレはこれからもやっちゃうよ？
アンタはどうする？
“やるか
やらないか”」

2015年、、今から6年前の、日産の、矢沢永吉のCMである。
ふとこのCMを思い出すたびに
グッとくる。
仰る通り、
“やりたいことをやっちゃう方が
間違いなく面白い”に決まってる。
とはいえ
“おかげで痛い目にもいっぱい遭ってきた”
もれなく心が折れる体験もいっぱいしている。
あの屈辱と辛さと孤独とを思うだに、二の足を踏んでしまうのだ。
とてつもなく、絶対的に、断固として実現不可能なことであれば、本気で「やりたい」とか、失敗したら辛いよなぁ、などと想ったりはしづらいだろう。
イメージが、追いつかない。
やったらできる、かもしれない。
でも
やらなければずっとこのまんま。
そんな身近な、やれば実現可能、というイメージできる範囲であっても
やり始めたら当然、やる前の自分自身に後戻りは出来ないくらいなのだから。
加えてその先に、しっかりとした「安全性を保てているか？」「結果を出せるか？」に尽きるのに。
安直にやりたいからやっちゃうよ！というだけならば、無計画だし無謀だし、単なる独りよがりでしかないわけで、
ただやってみたいなぁ、とか、やってみたら楽しいんだろうなぁ、とか楽観視した挙句、笑って済まない状況になったら過失を背負えるはずもないわけで。
言い換えるなら、
秩序やモラルを遵守していなければ
やっちゃった後に糾弾される場合だってあるものだ。
社会の中で、人の中で、進んで何かをやるのなら
ほんの少しも気は抜けない時さえも。

「やりたいことをやっちゃう」だなんて、
言葉ほどに軽くない。

誰だって
失敗は痛いし嫌だし怖すぎる。
失敗することも、
失敗を認めることも。
人は自分自身を絶対に傷つけたくないし何がなんでも守りたいと思うようにできている。
時には誰かのせいにして自分自身を正当化するほど追い詰められることだってあるし
時には全て自分自身が悪いと塞ぎ込むことで現実逃避することだって厭わない。　
世の中こんなにたくさん人がいて、
繋がろうとすれば繋がりは作れるはずなのに、
一度の失敗でひとりきりになってしまえば
人は、驚くほどに臆病で排他的で脆いのだ。

何かを選択する、ということには
大なり小なりリスクが伴う。
「やるか、
やらないか。」
リスクを背負って、
孤独に耐えて、
たらればを重ね、条件つきで
何度でも自分自身を理解し納得できる形をさがしてく。
そうして
じっくり考え、動き出したらブレてなんかいられない。
計画に計画を重ね
時がきたら
決断し遂行し、結果を出すか出せないか。
またそれがどんな結果となっても
自分自身の意志で創り上げてきた物事に、責任を持ち続けていけるか、どうなのか。

CMの中で矢沢永吉は言った。
『でもね、これだけは言える。
やりたいことをやっちゃう人生の方が
間違いなく面白い。
オレはこれからもやっちゃうよ？
アンタはどうする？
“やるか
やらないか”』

責任やリスクを背負うからこそ、今ここにいる人や物事の重要さが身に沁みる。
転ぶのが痛くて恥をかくよりも、
転んだまま起き上がらずにいるほうがより痛くて恥をかくことである。
見渡せば偉大な人物はみな
痛い目にあった体験を咀嚼し血肉に変えて今日を生き抜いていたりする。
強くなろうとしたわけじゃなく、
がむしゃらに決めたことをやっちゃおうと選んだ結果、強くなったのだ。
…そうまでして毅然として向き合う人生が
つまらないなんてあり得ない。

さあ、
あなたはどうする？！
やるか、
やらないか。

そんな、リアルの中の、能動的なお話でした。

投稿日：2021/09/02

2020年、あなたを解放するディズニー映画の実写版は

自由なんて表向きで　
昔みたいに惨めな思いをするのではないか？と怯えながら
誰かといる時でさえ役割と理屈に満ちていて
頑張って大人になるしか評価の対象がないような。
こんな窮屈な時代だから
どんなに強くしっかり者の自分自身を演じていても、
誰かに甘えたいしすがりたいし守られたいし　
わたしは
そんなあなたを知っています。
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でもね、
思い起こせば2019年射手座の木星下で
実写版アラジンが発したセリフは、
.
「僕を信じろ！」
.
でした。
…ん？ちょっと待って？
冷静に考えると
互いの蜜度を度外視で「信じて下さい」とか平然と言ってのけるほど胡散臭いやつなんかいないんじゃない？　笑
良くも悪くも恋愛を含む対人関係の全てにおいて、
相手の気持ちが気になったり疑問に思ったり、どういう意味があるのだろう？と戸惑うことは多いでしょう。
とはいえご周知の通り、ヒロインのジャスミンは「信じられるように振る舞って？」という依存的なプリンセスではありませんよね。
信じたいのに信じることが出来ない時。
逆に
信じることができないのに失うのが怖い時。
苦しくて
もどかしくて
タラレバ(例えば彼発信があったらあなたのことを好き、彼が既読スルーすればあなたのことは嫌い、など)を持ち込み
相手の気持ちや本心ではなく、あなたの都合や条件でしか見えなくなっていませんか？
.
「僕を信じろ！」
.
大切なのは
相手の発したその言葉が響いたかどうか。
あなたの心に
魔法にかかって
勇気を持って
差し出されたその手を取って
はじめて「ふたりで」
空飛ぶ絨毯に乗れたのです。
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さて、話題のディズニー映画ですが、
2020年は「ムーラン」が実写化予定だそうですよ。
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「一緒にコトを始めたんだ。最後まで一緒さ！」
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アニメ版の中でムーランの守り神であるムーシューが伝えます！
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では、ムーファがそのセリフに至ったヒロインのファ・ムーランについて、Wikipediaでストーリーの項目を引用してご紹介しましょうね。
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『昔々のある日、中原侵略を目論む北方騎馬民族、フン族が侵攻してきたため、国中に各家男子一人の徴兵令が下った。
これによりファ（花）家も男子一人を軍に入隊させなければならないが、ファ家の男性は高齢で足の悪い父のファ・ズーしかいなかった。
親想いの一人娘・ムーランはそんな父に代わり、大事な髪を切り落として男装し従軍する。訓練で失敗も多く、仲間たちの意地悪もあったが、努力によって力をつけ、周囲の仲間たちもムーランに一目置くようになる。
行軍を続ける中、ムーランは司令官シャン隊長に淡い憧れを抱くようになる。
しかし、シャン隊長の父リー将軍が率いていた別働隊がフン族によって全滅したことで、事態は風雲急を告げる。
フン族に雪山で襲撃された軍は、ムーランの奇策によって勝利を収めるが、交戦中に負傷したムーランは気を失い、手当てを受ける間に女であることが発覚してしまう。
軍規違反だとして処刑を迫る文官に対し、シャン隊長は彼女に「追放」を言い渡し、命を救う。
傷心のムーランは故郷へ帰ることを余儀なくされるが、その途中、シャン・ユー率いるフン族の残党が都に向かったことを知り、馬を走らせ皇都へ急ぐ。
その頃、都と王宮は勝利の祝宴に酔っていたが、そこへ潜伏していたフン族が急襲、皇帝を捕らえて王宮を制圧してしまう。この緊急事態に、ムーランはシャン隊長や戦友たちとともに、皇帝奪還作戦を行う。
作戦は見事に成功し、フン族の首領との凄絶な一騎討ちも、ムーランが制した。真相を知った皇帝は、女性でありながら勇敢に戦ったムーランを公正に褒め称え、累代の秘宝を下賜する。
こうして、大功を挙げたムーランは帰郷、父に誇りと愛情をもって迎え入れられる。そしてシャン隊長も彼女に想いを寄せ、木蘭の花咲く庭に訪ねてくる。』
.
思い通りにならない状況や不遇のせいにせず、
むしろ逆境は自分自身への挑戦。
失敗をしても前に進んでいくヒロインは、
まるで仕事や恋に悩むあなたの、明日の姿ではないでしょうか？
.
恋愛を始めとする対人関係は
決してひとりでは出来ません。
でも、
自らを貶めたり
先走って追い込んだり
結論をひとりで決めつけたり
自尊心を傷つけながら誰かの助けを待つ前に
.
「まずは自分自身を信じてみよう！！」
.
.
「一緒にコトを始めたんだ。最後まで一緒さ！」
というムーファの言葉のように、
どんな状況に置かれても『人知を尽くし天命を待つ』。
山羊座の木星は自らを生かし結果を生み出す真摯なあなたの守り神なのですよ。
ほら、すぐそばでちゃんと寄り添い続けています。
.
.
ムーランのお話をご覧になった方もまだの方も、
どうか是非このお正月にご覧になって実写版をお待ち下さいね。
2020年のあなたの奮闘と本質が重なるストーリーだとわたし思います。

投稿日：2020/01/04

タロットカード3・女帝に思うこと

カード中心の女帝を目にすると、
私はいつも思うのだ。
頑張ることをやめなさい、と。
確かに頑張ることは大切で。
目標を持ち手を動かし頭を動かし
理想に向かって精一杯に邁進する。
その充実感たるや、たとえ自己満足と言われようとも何物にも変えがたいくらい気持ち良い。
でもさ。
24時間365日ただただ前だけ見て進めるか？
走りながら、
いつイメージする時間を作るの？
いつ休息を取り充電するの？
そして、
いつ張り詰めた気持ちを緩め笑顔で頬を緩めるの？

ただ、
息をして
光を浴びて
水を吸い上げ
そこにしっかり根付くこと。
他に何もしなくていい。
ただその為に
ただそれだけで。
小さな自然の一部であって
己の一部に自然が織りこみ
何の見返りさえも求めずに。

誰かの役に立つ様に、と育てられてきて
誰かの期待に応えなければ批判され
誰かの評価に気を揉みながら
結果如何で立場や存在意義を脅かされるこの世知辛い世の中に

穏やかに
たおやかに
誰とも争わず
誰をも受け入れ
誰よりも優しく美しい
母の愛のようなゆっくり育むその自然体な佇まいは
どれほどの安らぎと
和らぎと
安堵感を齎してくれるものであろうかと
感謝に尽きぬものである。

投稿日：2019/06/29

タロットカード2・女教皇に思うこと

世の中の半分が異性なのだって、常識的にはわかってる。
もちろん今が全てではないのだって、頭の中ではわかってる。
でも気づいたらあの人ばかり考えて、
「ならばちゃんと言わないと伝わらないでしょうが！」
…確かにその通りだが。
ある日は誰にも理解されなくてもいいと思えるし、
ある日は誰かに理解して貰えなければ死んじゃいそうに苦しくて。

あの人の(自分に対する)気持ちを知りたい、というご相談に対し、
あの人の都合や予測状況における詳細だったり、
単に気分がノラなかったり気分転換中だったり、
あるいは今は想いに相応しい言葉でまとめるだけの考えが及ばないと伝えると、
「そんなの言われなくともわかってる、けれど、到底受け入れられない」という場合が多い。
最初だけ良くて後々放置しているあの人にだって問題だらけではあるが、
もっと言うと「最初が良かったのだからその良さを継続して然るべき。そうじゃないと蔑ろにされてる様でイヤなんです」と被害を訴えられることも。
好きか嫌いか100か0か白か黒か、進むか退くか。
つまりは相談に対する解は極端ながらyesかno。
とはいえむやみに想いを知られて掻き乱されたくないし、でも知りたいし。
「欲しい解だけ欲しいのよ。それ以外なんて一切要らない。」
こうなると、
あの人の気持ちって何なんだろうかと
伺いながら考える。
が、

実はこれ。
あの人の気持ちを知りたがっていながら本当の主張はそこではない。
「自分(ご相談者)の気持ちを、あの人は分かっていないだろう。嫌われたくないと思って控えているのに。あの人を想いこんなに考えているのに。」その現れ。

秘めた想いを抱えている。
心の中は多くの異性の中からただ「あの人がいる」だけの、とってもシンプルで繊細な状態で。
だからこそ、
好きか嫌いか…yesかnoか…。
あの人がしたことしなかったこと、その全てが(自分に対する)関連付けの様な気がしてしまうのだ。

(自分の気持ちに)じっくり耳を傾けて。
あの人の気持ちを白黒はっきりさせて欲しい、
ではなくて。

ただあの人だけが大好きで、
たった一度の人生の、
たった一度のこの瞬間に訪れた
あの人への想いだけはとても真っ直ぐで純粋で。

ねえ、本当はもう知っているでしょう？
あの人に(自分への気持ちを)確認しようがしまいが揺らがない、
切なく崇高な純愛をその懐に大事に抱えていることを。

投稿日：2018/12/07

七夕に想いを寄せて

7月7日21時を回ると、東の空に夏の大きな3つの星を観察することができます。
わし座の一等星アルタイル「ひこ星（彦星、牽牛星）」・こと座で一番明るい恒星ベガ「おりひめ星（織姫星、織女星）」、
そしてアルタイルから少し東に視線を上げると一段控えめに佇む白鳥座の尻尾のデネブ。
それぞれのまばゆい輝きを結ぶ通称夏の大三角形と呼ばれるこの星々にちなんだ七夕ストーリーは、私たち日本人にとって馴染み深くふたりの逢瀬に心がホッと和みます。
またいつの世もどの国や星の人々も「恋は盲目」であり、されど遠距離恋愛の切なさやお相手を宿す強さといった、自分独りではどうにもならない問題への心のありようを示してくれるお話ですね。
　
では、今一度、織姫と彦星の悲恋を振り返って参りましょう。
『むかしむかし、天帝という神様が星空を支配していたころ、天の川の西の岸に、織女という天帝の娘が住んでおりました。
織女は機織り（はたおり）がたいへん上手で、彼女の織った布は雲錦と呼ばれ、色も柄も美しく、丈夫で着心地も軽い、素晴らしいものでした。
一方、天の川の東の岸には、牛飼いの青年、牽牛が住んでおりました。
牽牛は、毎日、天の川で牛を洗い、おいしい草を食べさせたりと、よく牛のめんどうをみる、働き者でした。
天帝は、くる日もくる日も働いてばかりいる娘を心配して、娘の結婚相手をさがすことにしました。
そして、天の川の向こう岸に住む牽牛をみつけると、二人を引き合わせ…
「おまえたち二人は、まじめによく働く。牽牛よ、わしの娘、織女と夫婦（めおと）にならぬか？」
牽牛は恐縮したようすで
「天帝様、私のような者には、夢のようなお話しでございます。ありがたくお受けします」
織女も、働き者の牽牛をたいへん気に入り、二人はめでたく夫婦となりました。
ところが、一緒に暮らすようになると、二人は朝から晩まで天の川のほとりでおしゃべりばかりをしています。
これを見た天帝は
「おまえたち、そろそろ仕事を始めたらどうだ？」といましめますが、
織女と牽牛は「はい、明日からやります」と答えるばかりで、いつになっても仕事を始めるようすがありません。
織女が布を織らなくなってしまったため、機織り機にはほこりが積もり、天界にはいつになっても新しい布が届きません。
また、牽牛が世話をしていた牛たちも、やせ細って、次々に倒れてしまいました。
業を煮やした天帝はとうとう、二人を引き離し、一年に一度、7月7日の夜だけ、天の川を渡って会うことを許しました。
今でも二人は、7月7日に会えるのを楽しみにして、天の川の両岸でまたたいているとのことです。』
　
少し補足をしますね。
恋をして結ばれるまさに御伽噺のハッピーエンドのその後に、急転直下で無理矢理引き離されるふたり。
織姫は泣き暮らし、ますます機織りが手につかず、彦星も牛の世話をする気力もないほどに憔悴したために、天帝はついに折れ逢瀬を許可するといった運びがこのお話の中に登場します。
また、ふたりが喜び勇んで渡る天の川に「カササギ」が橋をかけると言われています。このカササギは先ほどの夏の大三角形の中に登場したデネブ。
このようにふたりが織り成す真剣な想いが登場人物たちの身近な人々をも触発し、それぞれの立場で出来る協力をもたらしてくれていることがわかります。
もちろんふたりに制限があることには何ら変わりはありません。
しかも12.5時間という高速の自転周期でベガにかかる遠心力によって自壊する可能性の94%に達していることが2006年に判明しております。
この事実と、強い意志を秘めながらも逢えない不安や上がり下がり激しく揺れ動く女性の気持ちを重ねるのは、私だけではないかもしれませんね。
とはいえ、喩え想うことの全てが叶わなかったとしても何処かに折り合いをつけ、その時を思う存分に楽しんで翌年の約束を果たし続けています。
そう、将来どうなるかよりも「また来年必ず逢いたい」と互いに一心に求める恋は、ふたりの他は何も要らない盲目な想いとは違います。
互いのために最大限の準備をし、全ての人への思い遣りと、相互の立場や気持ちを尊重し、その上で逢えるこの瞬間を目一杯大切にする気持ちを保ち続けること。
ふたりの物語は、私たちのいかなる自己都合よりも重要な約束が、現実を変え人生をより豊かに導いてくれるかを考えさせられてならないのです。
　
今日（こんにち）、七夕に願うこと。
恋する皆さまがご自身の都合や不安を乗り越えて、大好きなあの人と今を大切に、何度生まれ変わってもお相手と相互に思い遣る愛となりますように。
　
千里眼　mimi

投稿日：2018/07/17