エイプリル 先生 コラム

「いのち」について

はじめまして。
エイプリルです。
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ひとつの大きな魂から、小さなしずくがこぼれ落ち、地上でかけがえのない人間の「いのち」になる。
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オーストリアの思想家シュタイナーは、人は誕生のとき、魂が宇宙空間を、つまり惑星の間をすり抜けながら、地球へと降りてくると言います。
その時に木星や金星などの天体の影響を受け地球上で受肉するのですが、その瞬間を切り取ったものが、西洋占星術のホロスコープです。
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朝目覚めるとき、夜眠りに落ちるとき、そのあたりの変性意識のときには、見えない世界と見える世界とが混在します。
わたしの場合、朝目が覚めると、過去生の自分が目の前にいて、しばらくぼんやり見つめあっていたりします。
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幼い頃の記憶ですが、何かラジオのような音がするので夜中に目を覚ますと、
「いのち」、トントン
「いのち」、トントン
と、お坊さんが太鼓を叩き「いのち、いのち」と唱えながら、わたしの布団の周りをゆっくり回っていたことがありました。
言葉を知的に覚えはじめた年齢でしたので、そのときの鮮明な記憶とともに「いのち」とか「魂」とか、そういったものについて、成人した今でもずっと考え続けています。
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わたしの12ハウスには天体が多く、魚座の土星と水星もコンジャンクションしていて、多分この先もずっと、摩訶不思議な精神世界の探索を生業にしていることと思います。
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昼と夜、光と闇、二つの世界が釣り合うとき、西洋占星術では春分点を境に新しい一年がめぐりはじめます。
それは直線の時系列ではなく、螺旋を描きながら、柔らかな変容と成長を続ける、人間の「いのち」の姿でもあります。
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エイプリル

投稿日：2016/01/25

天使の梯子

雲間から射す太陽の光を、「天使の梯子」といいます。
夜眠りに落ちるとき、わたしたちのアストラル体と自我は、肉体とエーテル体を物質界に残し、天使たちのいる場所に行きます。
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人間はそこで、天使たちとともに、新しい運命を創るわけですが、そこは、生まれる前、あるいは死んだ後に、わたしたちが留まる領域で、霊界とも呼ばれています。
そして、翌朝目覚めると、わたしたちは霊界の余韻とともに、新しい一日を始めます。
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退化したはずの知覚が、今もなお残っている人間がいて、例えばわたしは、みなさんの頭上に天使の輪を見ます。
大昔の人たちは、この光る輪を、はっきりと肉眼で見ることができましたし、また頭上の天使を、より高次の、あるいは遠い未来の自分自身の姿として認識し、同時に憧れていました。
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天使の上には大天使がおり、その更に上位にはアルカイ(人格の霊)、トローネ(意志)、ケルビム(調和)、セラフィム(愛)などの霊的存在が続き、彼らは天界と人間とをつないでいて、肉体を持ちません。
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物質界と霊界は、この地上で重なりあって存在し、異なるルールを持ちますが、そこに優劣はありません。
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「天使の梯子」は、別名、「ヤコブの梯子」とも呼ばれています。
それは、ちょうど、地上界では南十字星の下あたりに位置していて、タロットカードの「吊るされた男」は、その梯子の地上側の最下段に、人間が頭を下にして吊るされた姿だといわれています。
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実際、この天地逆転の発想は、わたしたちが見えない世界を知るための、大切な鍵のように思います。
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エイプリル

投稿日：2016/05/02

鳥が肩にとまり、パンジーが咲く

道を歩いていたら、わたしの肩に、鳥がとまった。
目の端に見えるその鳥の形姿が、華奢なのがわかります。
幼鳥かもしれない。
嬉しくなって、鳥を驚かせないように、わたしは、そっと歩いた。
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大天使(アルヒアンゲロイ)は、「火の霊」とも呼ばれ、動物界に降りてくる。
鳥の中には、大天使がいる。
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シュタイナーの霊視では、宇宙としてのわたしたちの始まりは、ただ「熱」であり、色もなく、音もなく、意識もなく、概念もなく、そのような、ただ「熱」であった状態から、繰り返される星々の転生の中で、霊的存在としての大天使、天使、人間や動植物の萌芽が発生し、幾重にも重なり合い、お互いに影響し合いながら、こうして今、多くのものたちが霊的にも物質的にも存在しています。
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全てのものの本性は、霊である。
これがシュタイナーの認識です。
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ちなみに今、わたしの目の前に、薄紫色のパンジーが咲いているのですが、植物界には天使(アンゲロイ)が関わっており、天使は別名を「薄明の霊」といいます。
天使は、大天使の下にあり、人間にいちばん近いところで、人間を見守っています。
植物に宿る天使の霊性を、見つけられたら、きっと幸せ。
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エイプリル
21/11/2020

投稿日：2019/11/02

音読する耳なし芳一

住んでいた場所のせいもあってか、とにかく霊障がひどかった頃、私はお経に包まれて暮らしていた。
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24時間、耳元でお経が聞こえる。
寝ても覚めても、お経が聞こえる。
ちょっとしたホラーです。
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そして、本当にお経が私を包んでいた。
耳なし芳一の体中に書かれた経文が、音となって法一を包んでいるかのように、それは私のための結界として働いていた。
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人間、眠らないと死んでしまうので、最初は、せめて眠ることができるようにと張ったのが、読経の結界でした。
その時、お経を唱えていたのが、中国の高僧...というか、過去生の自分です。
過去生の私は、立派な僧衣を着ていて、孫悟空の話の最後に出て来る、中国の偉い(けど悪役の)お坊さんみたいな姿で、朗々と経を読む。
で、その間に、現世の私は眠る。
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なんだか自己完結な話ですが、自分が一人二役で、音読する耳なし芳一になるという、奇妙な体験ではありました。
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とは言いながら、霊障というのは想念界との不必要な関わりです。
本当は、自分にとって縁もゆかりもないものは、無視するに限る、と今は思います。
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エイプリル
15/05/2020

投稿日：2019/04/05

本を読む人

もう20年近く前のことになります。
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私が、大阪の天神橋筋商店街の喫茶店で本を読んでいると、小柄な西洋のご婦人が、何の挨拶もなく、私の向かいの席に座った。
その人は、穏やかな表情でずっと私を見ていて、私もそのまま本を読み続けた。
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全ての本で起こるわけではないのですが、私は本を読む時、その本の著者が、私の目の前に現れます。
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喫茶店に現れたのは、その時読んでいた本の著者、ヘレン・シャックマン。
天神橋筋商店街にヘレン…この組み合わせの妙な感じのせいで、今でも思わず、笑いそうになる。
もちろん他の人には見えていなかったと思います。
お店の人も、ヘレンの注文はとりに来なかったので。
お察しの通り、ヘレン・シャックマンは故人です。
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私の左肩の上あたりには、通路があって、いろんなものがやって来る。
生者亡者、人でないもの、音、声、言葉、イメージ、図形、文字、色、あとなんでしょう…そのまんまのなにか。
日常生活に差し障りがない程度に、私に異界が参入してくる。
あるいは、異界とのキメラが私の日常。
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時間と空間を無視して、友だちが多い感じです。
なんでもありです。
楽しいです。
実体というか、本質というか、そちらと交わる方がよい。
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エイプリル
15/05/2020

投稿日：2019/02/01