凛奈先生 コラム

周りの幸せを心から喜べない時

友人の結婚報告
家族の朗報
SNSに流れてくる「幸せそうな日常」

本当は祝福したいはずなのに、
胸の奥がチクっとして、笑顔がうまく作れない。

そんな自分に気づいた瞬間、
「なんて心が狭いんだろう」と、さらに自分を責めてしまう人も多いのではないでしょうか。

でも、周りの幸せを心から喜べない時というのは、
あなたが冷たい人間だからではありません。

それはたいてい、自分の心が今、少し疲れているサインです。

人は満たされていない時、
無意識に「比べる」というフィルターで世界を見てしまいます。
「あの人は持っているのに、私は持っていない」
「どうして私だけ取り残されているんだろう」

そう感じてしまうのは、
本当はあなた自身が
「私だって幸せになりたい」
「私の痛みや努力も、ちゃんと見てほしい」
と、心の奥で叫んでいるから。

ここで大切なのは、
無理に祝福しようとしないことです。
心が追いついていないのに、
「喜ばなきゃ」「祝わなきゃ」と自分を押さえつけると、
その感情はさらに歪んで、自己嫌悪へと変わってしまいます。

そんな時は、こう自分に許してあげてください。
「今は喜べなくてもいい」
「羨ましいと思ってもいい」
「それだけ、私が頑張って生きてきた証だから」

他人の幸せを喜べる心は、
自分の心が温まっている時に、自然と戻ってきます。
無理に取り戻そうとしなくていいのです。

まずは、自分の心を先に抱きしめること。
「よくここまで耐えてきたね」
「まだ途中なだけだよ」
そうやって自分に優しくなれた時、
いつの間にか、周りの幸せも
以前よりずっと穏やかな気持ちで見られるようになります。

人の幸せを喜べない時期があっても、
あなたの価値は、何ひとつ下がりません。
それは、心が回復を求めているだけなのです。

凛奈

投稿日：2025/12/27

「自分なんて」と思ってしまうあなたへ

「自分なんて大したことない」
「どうせ私なんかがやっても…」

そんな言葉が、ふと心の中に浮かんでくることはありませんか？

それは怠けているからでも、
弱いからでもありません。

むしろ、ちゃんと周りを見て、感じて、考えてきた人ほど抱きやすい感覚だったりします。

人は知らないうちに、比べる世界で生きています。
誰かの成功、誰かの言葉、誰かの評価。
それらを目にするたびに、無意識に自分を小さくしてしまう。

でもね、
「自分なんて」と思うその気持ちの奥には、
ちゃんとやりたい
ちゃんと生きたい
という真面目さや優しさが隠れています。

何も感じない人は、そもそも悩みません。
「自分なんて」と思ってしまうのは、それだけ心が動いてきた証です。

それに、本当はもう十分やってきている人ほど、
自分のことを過小評価しがちです。
苦しかった経験、乗り越えてきたこと、我慢してきたこと。
それらは他人には見えにくいけれど、確かにあなたの中に積み重なっています。

「自分なんて」と思ったときは、
無理に前向きにならなくていい。
ただこう言い換えてみてください。
「今はそう思ってしまうくらい、疲れてるんだな」
「それだけ一生懸命だったんだな」

自分を否定する代わりに、状況を理解してあげる。
それだけで、心は少し緩みます。

あなたは、誰かと比べて価値が決まる存在じゃありません。
うまくできる日も、できない日も含めて、あなたです。

「自分なんて」と思ってしまう日があってもいい。
でも、その言葉を“真実”にしなくていい。

今日ここまで生きてきたこと自体が、
もう十分、価値のあることなのだから。

凛奈

投稿日：2025/12/25

素直に自分の気持ちを表現できない人へ

「本当は違うのに」
「そう思っていないのに」

心の中でははっきり感じているのに、いざ言葉にしようとすると飲み込んでしまう。
素直に自分の気持ちを表現できない人は、決して気持ちが薄いわけでも、冷たいわけでもありません。
むしろその逆で、
周りをよく見ていて、空気を感じ取り、人を傷つけないように、嫌われないように、
無意識に自分を抑えてきた人が多いのではないでしょうか。

子どもの頃、
「わがまま言わないの」
「そんなこと言わなくていい」
「我慢しなさい」
そんな言葉を繰り返し受け取ってきた人ほど、
「自分の気持ちより周りを優先する」ことが当たり前になります。

気づけば、
自分の本音がどこにあるのか分からなくなってしまうこともあります。
でも、気持ちを表現できないことは欠点ではありません。
それは繊細さであり、優しさであり、生き延びるために身につけた力です。

ただ、その力がずっと続くと、心は少しずつ疲れていきます。
言えなかった言葉、飲み込んだ感情は、消えるわけではなく、
体や心の奥に溜まっていくからです。

いきなり上手に気持ちを伝えようとしなくて大丈夫です。
まずは「私は今、何を感じているんだろう？」と自分に問いかけるところからでいい。
・悲しい
・怖い
・嫌だった
・本当は寂しい
誰かに言わなくても、ノートに書いてもいい。
心の中で認めるだけでもいい。

自分の気持ちを否定しないことが、最初の一歩です。
素直に表現できないあなたは、弱いのではありません。

これまで一生懸命、周りと自分を守ってきただけ。
これからは少しずつでいいので、
「私はこう感じている」
と、自分自身に許可を出してあげてください。

それはわがままではなく、
自分を大切にするという選択なのです。

凛奈

投稿日：2025/12/21

不安との向き合い方 — 抱えたまま、生きていく —

不安は、できれば感じたくない感情です。
けれど大人になるほど、不安の種は増えていきます。

仕事、将来、人間関係、自分の選択が正しいのかという迷い。

「不安にならないようにしよう」とすればするほど、
心は余計に疲れてしまいます。

実は、不安はなくすものではなく、
向き合うものです。

不安が生まれるのは、いい加減に生きていない証拠。

何かを大切にしているからこそ、心は揺れます。

不安を感じたとき、まずやってほしいのは否定しないこと。

「また不安になってる」「弱いな」と責めるのではなく、
「今、不安なんだな」と認めてあげる。

それだけで、心は少し落ち着きます。

次に、不安を具体的にします。
何が怖いのか、どうなると思っているのか。

言葉にすると、不安は“漠然とした恐怖”から“考えられる問題”に変わります。

不安があるから行動できないのではなく、
不安がある中で行動することが、現実を動かします。

不安が消える日を待たなくていい。
不安を抱えたままでも、人は前に進めます。
不安は敵ではありません。

あなたが真剣に生きている証として、
そばにいるだけなのです。

凛奈

投稿日：2025/12/18

なぜあの人は平気で働けて、自分は苦しいのか

「なぜあの人は平気で働けて、自分は苦しいのか」

20代から40代は、
仕事の悩みが一番重くのしかかってくる時期。
責任だけ増えていくのに、心が追いつかない。

気づけば、
「もう無理かも」が口癖になっている方も少なくありません。

でもね、
ここで一つだけ覚えてほしいのは
“苦しいあなたが弱いわけじゃない” ということです。

人はそれぞれ魂のペースも、進む道も違います。
同じ働き方が向いているわけじゃないし、
「他の人ができているから自分も」と思う必要もありません。

苦しくなった時は、今の仕事が「あなたらしさ」から外れているサイン。

本来の自分に戻るための転機です。

疲れた時に少し立ち止まっても、
流れはちゃんとあなたを前へ運びます。

大丈夫、
人生はやり直しも方向転換も、
いくつになってもできるから。

凛奈

投稿日：2025/12/12