青鷲先生 コラム

お盆シーズンに入りましたね

お盆シーズンに入りましたね。
私は修行時代、8月10日～16日まで、檀家さんのお盆参りをしていました。
多い日で、一日20軒くらいお参りする日もありました。
途中で足が痛すぎて、徒歩で次のお家に移動するときに、日陰に立ち止まって石垣にもたれ、休憩したりもしました。

車で移動するときは、昼食にお寺に戻れないので、どこかのレストランに入ってお昼ご飯を食べました。
そんなときは、車の中でTシャツに着替えてお店に入りました。
ある日、とあるファミリーレストランにお昼ご飯を食べるために入りました。

入ってすぐの席に、一人で座っている女性がいました。
その女性のテーブルには何も食べ物が置かれていなかったので、注文して料理が届くのを待っているのだと思いました。

案内された席に座り、ドリンクバーに飲み物を取りに行きました。
先ほどの女性の姿が見えましたが、まだ、料理が届いていません。
私が注文した料理が届き、飲み物のおかわりにドリンクバーに行きました。
女性のことがなんとなく気になっていた私は、そっと様子を見ました。
まだ、彼女のテーブルにはなにも来ていないのです…。

このときになってやっと気づきました。
（あの人…幽霊だ）と。

お盆シーズンには時々見かけるんです。
横断歩道を渡ろうとしているおじいさんとか。
おじいさんが渡ろうとしているので、車を停止させます。
でも、おじいさんは動かない。
（あれ？おかしいな）と思っていたら、後続車にクラクションを鳴らされます。
そこではっと気がつく。
そんなことがよくあるんです。

話は戻りますが、
幽霊の女の人は、一人でいつまでもその席に座っていました。
私がお店を出るときも。
（きっと、このお店に思い入れがあるんだなあ）と思いました。

お盆シーズンには、御先祖様達が、こちらに戻ってこられることが多いです。
ですから、亡くなった家族が好きだったレストランで、食事をするとか、好物を家でみんなで食べるとか。
そんなこともお供養になると思います。
亡くなった方が好きだった場所や食べ物やお酒の銘柄がわかるのは、ご家族の特権です。
その方を思い出して、その方の思い出話をして…食卓を囲んでみましょう。
亡くなった方が好きだった場所にお出かけするのもいいですね。
お墓参りの帰りに、好きだった場所に立ち寄るのもお供養になると思います。

投稿日：2025/08/12